ツェルトについて
登山するなら、たとえ日帰りでも持つべき装備がツェルト。
右の写真は、ストック、細引き、石で立てたFinetrackのツェルトI。この時は、雨を警戒してナイロンシートをグランドシートとして使っている。
所持ツェルト
所持しているツェルトは2つ。
- mont-bell ULツェルト
最初に購入したツェルト。登山を始める前MTBで森をさまようのにお守りとして購入。自転車用としては、一度だけ使用。のちに登山を始めてから、積極的に使用しはじめた。現在のサブ装備。 - finetrack ツェルトI
2番目に購入したツェルト。ULツェルトの結露に堪えかねて購入。軽さと透湿性を期待して選んだ。現在のメイン装備。
ツェルトとはどんな装備か
底割れのフレームなしテント。通常シングルウォール。軽く携帯性に優れるが、ダブルウォールの山岳テントに比べ、浸水しやすい、結露しやすい、風に弱いなど多くの欠点をもつ。
非常用装備としてザックの底に忍ばせておくように、というアドバイスを単純に受けとめないように。ツェルトは経験がモノをいう装備なので、非常時になってから、初めて取り出したのでは使いこなせない。
ツェルトのパッキング
だれに習ったわけでもないため、著しく我流である点に注意。
- ザックのてっぺんに装備すること
ツェルトはザックの底にしまうと、山行中に取り出されることはなくなる。ツェルトはザックの底ではなく、天辺の雨蓋に入れるべき。 - スタッフバックから出して、大きめのビニール袋に入れること
スタッフバックに入れていると、さっと取り出しさっと仕舞う事が出来ない。ビニール袋やごみ袋に詰めて雨蓋に押し込め。
上記1.2.の理由は、単純で、寒冷地での休憩や突然の雨にツェルトを積極的に使うため。チェックポイントは以下の通り。
- 手袋をしたままでツェルトを取り出し、かぶり、また収納できるか?
- 雨が降り出した。ツェルトを取り出し、かぶるまで10秒以下で対応できるか?
- 泥がついていたり、雨でぬれたツェルトを収納して、他の装備に影響はでないか?
ツェルトで寝床を作る
寝床としてツェルトを使うには、童心に返るのがコツ。子供の頃、秘密基地を作って遊んだことを思い出しながら、ツェルトは秘密基地の材料と考えてみるとよい。如何に快適に中で過ごすかを地形に合わせて工夫する。
ポイントは以下の通り。
- 風や雨が吹き込まないように立地や建て方を考える
- 窪地や崖下、沢沿いはNG。増水、落石で死ねる
- 細引きは10mを2本位持っていれば、たいていの場所で三角形に張れる
- ペグはいらない。落ちてる枝や石でペグダウンの代わりにできる
- ストックでのツェルト自立は、テクニックが必要。慣れれば無風時なら簡単に建てられる
ビバーク装備としてのツェルト
- ツェルトは消耗品と考えて大胆に使う。自分の命を大事に
- たとえ透湿性があっても、結露は避けられないと考えて使う
- 内部での火器使用は可能な限り避ける(風で煽られたツェルトに引火しかねない)
- 強風時は無理に自立を試みない。ツェルトは絶対に風で吹き飛ばされてはならない
ツェルトに対する個人的感想
いろんなメーカから様々なツェルトが出ているが、ツェルトを使って野で遊ぶならfinetrackのツェルトIをがいい。透湿性を持っているため結露が少なく、軽く、ベンチレータがつぶれにくいため窒息を恐れなくていい、さらにモスキートネットも装備しているため虫の侵入も多少はマシ、と至れり尽くせり。
mont-bellのULツェルトは軽いが結露が半端じゃない。朝、外は晴れてるのにツェルトの中は雨といった風情になりうる。ゴアツェルトは高い&重すぎるため論外。あれを持つくらいなら超軽量のダブルウォールテントを担いだ方がマシ。
非常用でいいや、というのであればどこのメーカのツェルトを選んでもいい。ただし、非常時になる前に予行演習としてビバークにチャレンジしておくべき。
以下、ツェルトを選ぶときのチェックポイント
- 底が割れてる、かつ底を閉じられる
- 軽い
- 濡れた時ベンチレータが潰れない(かなり重要!)
- モスキートネットは趣味。モスキートネット無しのモデルを買うならベンチレータから顔が出せること